インド最初期仏教 覚え書き 備忘録

現上座仏教教団(スリランカ タイ ミャンマー等)が保持するパーリ語経典からの引用を中心にした仏教紹介。

次第説法 概要

やはり、パーリ語経典の中には次第説法の詳しい記述はありませんでした。次第説法9[次第説法 概要⑨]

では次第説法についてもう少し調べてみますと、(仏教辞典 パユットー著 野中耕一訳から引用。) 次第説法 (Anupubbi kathaa : progressive sermon graduated sermon subjects for gradual instruction) 順次話すこと。 聴き手の性格を訓育して段々と勝れた…

次第説法で聖者の仲間入りするということは、最終的に四聖諦を智慧で見、理解することのようです。次第説法8[次第説法 概要⑧ 四聖諦①]

shonannokaze2023.hatenablog.com ↑この補足ですが、「一方に坐ったポッカラサーティ・バラモンに、世尊は、順々の話[次第説法]をされた。 すなわち、布施の話、戒の話、天の話、もろもろの欲望における危難、卑劣・汚れを、離欲における功徳を説明された…

次第説法の具体的内容はパーリ語経典には記述が無い? 次第説法7[次第説法 概要その⑦]

shonannokaze2023.hatenablog.com ↑この続きです。 〜『一方に坐ったポッカラサーティ・バラモンに、世尊は、順々の話[次第説法]をされた。 すなわち、布施の話、戒の話、天の話、もろもろの欲望における危難、卑劣・汚れを、離欲における功徳を説明された…

在家仏教の研究 浪花宣明③ 在家者に次第説法をする訳 次第説法6[次第説法 概要その⑥]

shonannokaze2023.hatenablog.com ↑前回の続きです。 (在家仏教の研究 浪花宣明 P9から引用) 出家者は涅槃という高速な理想に目醒め、涅槃の獲得のために現世の一切の欲楽を捨て去った者である。 これに対して在家者はそのような高遠な理想に目醒めていな…

在家仏教の研究 浪花宣明② 次第説法5[次第説法 概要その⑤]

shonannokaze2023.hatenablog.com ↑前回の続きです。 それでは何故に在家者に対する教説と出家者に対する教説とが区別されていたのであろうか。 その理由は教説を聞く 者の側にあったのであろう。 原始経典の中では、在家者は諸欲を享受する者であること、 …

在家仏教の研究 浪花宣明① 次第説法4[次第説法 概要その④]

釈尊在世当時のインドでの、在家、一般人の仏教の学び方について別の書籍から引用しての考察です。 (在家仏教の研究 浪花宣明(註) P7から引用)「原始経典では出家者に対する教説と在家者に対する教説が区別されていたことは確かである。 『中部経典』一…

次第説法についての後世成立の註釈書から短い補足。次第説法3[次第説法 概要その③]

shonannokaze2023.hatenablog.com 前回の続きの補足です。 「一方に坐ったポッカラサーティ・バラモンに、世尊は、順々の話✽1[次第説法]をされた。 すなわち、布施の話、戒の話、天の話、もろもろの欲望における危難、卑劣・汚れを、離欲における功徳を説…

在世時のブッダ釈尊その人が一般在家に直接ご自分の教え(仏教)を説いた代表的な方法。次第説法2[次第説法 概要 その②]

https://shonannokaze2023.hatenablog.com/entry/2023/01/10/064828?_ga=2.261791817.596591830.1674640519-905027658.1672201927 歴史上に存在されていたとするブッダは如何にご自分の教え(仏教)を在家一般人に教えたのか?現存最古層の経典群から探って…

歴史上に存在されていたとするブッダは如何にご自分の教え(仏教)を在家一般人に教えたのか?現存最古層の経典群から探ってみる。次第説法1[次第説法 概要その①]

世の中には、様々な宗教があり、その中でも仏教にも初期から後期にかけて様々な教え、経典群が残って現存しています。 その中でも現上座仏教教団(スリランカ タイ ミャンマー等)が現在でも保持しておりますパーリ語で遺された聖典、経蔵からその教えをご紹…